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準確定申告について知っておくべき「3つのポイント」

相続が発生すると、亡くなった方について、「準確定申告」をしなければならない場合があります。

しかし、当窓口のご相談者様の中にも、突然相続が生じたため「準確定申告」の具体的な手続きはもとより、何をどこに申告すれば良いか分からないという方が比較的多くいらっしゃいます。

今回は、「準確定申告」にテーマを絞って、知っておくべき3つのポイントを確認していきましょう。

1.準確定申告と確定申告は、基本的に同じ

亡くなった人にかかる所得税の確定申告のことを、「準確定申告」といいます。

そして、準確定申告をしなければならない人は、通常の所得税の確定申告をしなければならない人と同じです。

※確定申告をしなければいけない方の具体例は、以下のとおりです、

◆ 事業所得や不動産所得がある方
◆2か所以上から給料をもらっている方
◆ 給与が2,000万円を超える方
◆ 不動産を売却した方       など

準確定申告では、通常の所得税の確定申告と同様に、所得控除を受けることができます。

ただし、所得控除は、「亡くなった日まで」の分までしかできませんので、注意しましょう。

所得控除の具体的な例としては、以下のものがあげられます。

◆ 亡くなった日までに支払った金額で控除を受けられるもの
・医療費控除
・社会保険料控除
・小規模企業共済掛金控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄付金控除

◆ 亡くなった日の状況で控除を受けられるもの
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・障害者控除

なお、住宅ローン控除については、亡くなった日現在において「借入残高」がある場合に限り受けることができますが、通常は「団体信用生命保険(団信)」に加入している方が多いため、当該保険により借入金が完済され、控除を受けることができないケースが多いです。

2.準確定申告書の提出期限と納税方法

亡くなった方の準確定申告書は、誰がいつまでに提出する必要があるのでしょうか?

通常、ご存命の方の確定申告は、翌年の2月16日~3月15日までの間に、ご自身で申告と納税を行う義務があります。

準確定申告の場合は、その所得税の申告と納税をすべき方が亡くなっているので、相続人が、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に、申告および必要に応じて納税を行うことになります。

例えば、Aさんが5月15日に亡くなったケースで、相続人がBさんと仮定します。

この場合、相続の開始があったことを知った日(5月15日)の翌日(5月16日)から4か月以内(9月15日まで)に、BさんはAさんの準確定申告書を提出し、必要に応じて納税をしなければなりません。

ちなみに、1月1日~3月15日までの間に、確定申告書を提出しなければならない人が、確定申告書の提出期限までに申告をしないで亡くなった場合は、相続人は、亡くなった方の前年分と本年分(1月1日~亡くなった日まで)を、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告しなければなりません。

また、亡くなった方が消費税の納税義務者だった場合は、1月1日から亡くなった日までの事業所得や不動産所得について、消費税の申告も行わなければなりません。
そして消費税の申告は、準確定申告同じく、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に、申告・納付を行う必要があります。

次に、「準確定申告分の所得税は誰がどこに納税するか」ですが、亡くなった方の所得税の納税は「相続人」がする必要があり、相続人が2人以上いる場合は、納付税額を按分して、各相続人が納付することとなります。

※按分の方法は、法定相続分又は遺言による指定相続分がある場合には、指定相続分により按分して計算した額になります。

また、納税する場所ですが、準確定申告書は、亡くなった方の死亡当時の住所地の所轄税務署へ提出し、必要に応じて納税をすることになります。

相続人の住所地の所轄税務署ではないので、注意しましょう。
※平成28年分の準確定申告書から相続人全員のマイナンバーの記載が必要となりました。

3.準確定申告と相続税の関係

準確定申告に基づき納付した所得税は、相続税の課税価格の計算上、債務控除として相続財産から控除することが出来ます。

逆に、申告をしたことにより税金が還付された場合は、還付を受けた所得税は、相続財産の課税価格の計算上、相続財産に加算されることになります。

※消費税の納付・還付についても同じ様に、債務控除または相続財産に加算されます。

相続が発生した場合には、葬儀や遺品整理、名義変更など手続きを取らなければならないことがたくさんありますが、所得税の準確定申告も、4か月以内に行わなければなりませんので、比較的早めに対応をする必要があります。

また、個人の所得については、ご本人様以外把握していないケースも少なくありません。専門家と連携し、期限内にしっかりと対応をすることが大切です。

当窓口では、パートナー税理士による準確定申告のご相談はもちろん、相続税に関するご相談にも対応が可能です。お気軽にお問い合わせください。

※当記事は平成29年5月現在の法令に基づき作成しています。実際の対策時には、税理士等の専門家へのご相談をおススメします。

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